■ 8月6日 平和祈念式典
原爆投下から77年を迎え、広島平和記念公園で原爆死没者慰霊式と平和祈念式が行われました。コロナ禍の影響で、出席者は通常よりは少ないものの、昨年に比べると約4倍の約3500人まで広げられました。
式典は、例年通り8時から始まり、原爆被爆者名簿奉納、献花、原爆が投下された8時15分に、黙とう・平和の鐘、その後、平和宣言、平和への誓いと、約50分間、厳かに進められました。
今年は、ロシアによるウクライナ侵攻に端を発し、これまで核兵器廃絶を理想としていた人たちでさえ、核抑止論に傾き始めるなか、松井広島市長による平和宣言では、
・前の広島県被団協理事長の坪井直氏の「ネバーギブアップ」の精神を受け継ぎ、核兵器廃絶の実現を目指し続ける。
・日本政府には核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議での橋渡し役を果たすと同時に、次回の核兵器禁止条約締約国会議に参加し、核兵器廃絶への動きを後押しすることを強く求める。
等が述べられました。
これを受け、唯一の被爆国日本の、そして被爆地広島出身の岸田総理大臣がどのようなメッセージを発するか、大変に注目されました。
そのような中、岸田総理は、「核兵器のない世界」に向け、核兵器不拡散条約(NPT)を重視する日本の立場を発信しつづけ、各国の建設的な対応を呼びかけていく旨の発言はあったものの、核兵器禁止条約締約国に関する言及はありませんでした。