■ 2月12日(水) 天地川(上流)砂防堰堤視察
2018年7月の西日本豪雨では、天地川に設けられていた石積みの砂防ダムがほぼ流失し、小屋浦地区では少なくとも16人が亡くなられました。
この対応として県では、地区を流れる天地川と支流の計8カ所に計9基の砂防ダムを設ける計画です(下図の赤い記号部)。
そしてこの度、天地川(上流)(上図の①)の完成に合わせて、現地視察を行わせていただきました。
完成した砂防堰堤は、横63m、縦12.5mの透過型と呼ばれるタイプで、今後大雨により土石流が発生しても、大きな岩、流木などを含む土砂は、堰堤に引っかかり止まる設計になっています。
また、 堰堤に岩、土砂、流木などがたまった場合には、次の土石流に備えて取り除く必要があります。
現場でお会いした、住民福祉協議会長は、「砂防堰堤などの整備が進んでいることに対し、関係者の皆様に感謝しています。一方で、唯一のスーパーが撤退してしまったため、高齢者が多く、みな買い物に困っています。」と話されていました。
また、坂町支え合いセンター長からは、「これまでは、生活再建のスピード差で悩まれている被災者の方が多かった。これに対して最近では、仮設住宅からもともと暮らしていた場所に戻ることができたにもかかわらず、生活環境など、以前との違いに悩まれている方が増えてきました。」と、心のケアのフェーズが変わってきつつあることを教えていただきました。
加えて、「次いつ発生するか分からない災害に備えて、コミュニティの繋がりを強化していくこと、すなわちお互いに困ったときに、「助けてください!」と素直に言える関係を築いておくことが重要です。」と言われていました。
現場にずっと寄り添ってこられた方からの言葉に、心が洗われる思いがしました。
災害の復旧復興、そして二度と災害を起こさないための取り組み、いずれも更に加速する必要があると再認識しました。